「築年数も古いし、そろそろ建て替え時かもしれない」
「でも、まだ家賃は入っているし、本当に今なのだろうか」
建て替えを検討するオーナー様の多くが、この迷いに直面します。
建て替えは大きな資金が必要となるため、判断を間違えると取り返しがつきません。
だからこそ必要なのが、感覚ではなく数字に基づく判断です。
そこで有効になるのが、ROAによる分析です。
まずは、建て替えの判断は難しい背景を考えてましょう。
築古物件は、次のような理由から「まだ問題ない」と感じやすい資産です。
・家賃収入が続いている
・ローンも完済している
・表面上は黒字に見える
しかし、実際にはどうでしょうか。
修繕費や管理コストが増え、空室が埋まりにくくなり、資産効率は徐々に低下しているケースが少なくありません。
この“見えにくい劣化”を可視化するのがROAです。
■ROA分析で見えてくる「本当の立ち位置」
ROAは、
その不動産が、どれだけの資産を使って、どれだけの利益を生んでいるか
を示す指標です。
ROAで分析すると、
・家賃収入はあるが手残りが少ない
・資産規模のわりに利益が出ていない
・他の選択肢と比べると効率が悪い
といった状態が、数字としてはっきり見えてきます。
この段階で初めて、
「この物件は、このままでいいのか」
「次に何をすべきか」
を冷静に考えられるようになります。
■建て替えは「選択肢の一つ」にすぎない
ROA分析の結果、導かれる答えは一つとは限りません。
・建て替えて収益力を高める
・売却して別の不動産に組み換える
・しばらく現状維持を選ぶ
重要なのは、最初から建て替えありきで考えないことです。
ROA分析により現状、建て替え後、他の選択肢を比較した結果として、
「建て替えが最も合理的だった」
という順番で判断することが、失敗を避けるポイントです。
■ROAが「決断」を後押しする理由
建て替えを決断できたオーナーに共通しているのは次の点です。、
・不安を数字で整理できている
・将来の見通しを比較できている
・感情ではなく根拠で判断している
ROAは、「今のままでいいのか」、「動いた方がいいのか」を考えるための、判断の土台になります。
建て替えの成否は、建物そのものではなく、決断に至る思考プロセスでほぼ決まりるといえます。
ROA分析を通じて、現状を正しく把握し、選択肢を比較し、納得したうえで動く。
この流れができていれば、建て替えは「不安な決断」ではなく、根拠ある前向きな一手になるでしょう。
建て替えるかどうかに悩んだときこそ、まずはROAで現状を見直す。
それが、失敗しないオーナー経営の第一歩です。