相続をきっかけに、不動産オーナーになったものの、
「思ったほど収益が出ない」
「手間ばかりかかっている」
そんな悩みを抱える方は少なくありません。
引き継ぎと同時に運営面の検討が必要になる不動産の多くは、
・築年数が古い
・設備や間取りが現行ニーズと合っていない
・修繕が後回しにされてきた
といった特徴があります。
さらに、
・相続税対策を優先して保有されてきた
・収益性の見直しがされてこなかった
という背景から、収益力が低いまま放置されているケースもあるでしょう。
■まず行うべきは「現状の見える化」
相続後に最初にやるべきことは、
「とりあえず持ち続ける」ことではありません。
・家賃収入
・修繕費・管理費などの支出
・実際に手元に残る利益
これらを整理し、ROAで確認することで、その不動産がどれだけ効率よく利益を生んでいるかが分かります。
ここで初めて、
「この不動産は、今後も持つ価値があるのか」
を冷静に判断できるようになります。
■選択肢① 建て替えによる収益改善
立地条件が良い場合、建て替えは有効な選択肢になります。
・現在のニーズに合った間取り・設備にする
・家賃単価・入居率の改善を狙う
・長期的な修繕負担を抑える
ただし重要なのは、建て替え後のROAが本当に改善するかを事前に検証することです。
「新しくなる=収益性が高まる」ではありません。
■選択肢② 建て替え以外での収益改善
すべての不動産が建て替えに向いているわけではありません。
・部分リフォームによる競争力回復
・用途変更による収益構造の見直し など
投下資金を抑えながら、ROAを改善できるケースも多くあります。
■選択肢③ 売却・組み換えという判断
ROAで比較した結果、建て替えや維持・改善よりも、売却して別の不動産に組み換えた方が効率的な場合もあります。
相続不動産は「守るべき資産」ではなく、活かすべき経営資源として捉えることが大切です。
相続不動産は、「親が残してくれたものだから」と、そのまま保有の選択肢を選ばれることも多いでしょう。
しかし、
・数字で現状を確認し
・複数の選択肢を比較し
・納得した判断をする
ことで、不動産は再び収益を生む資産に変わります。
相続後の“稼げない不動産”に向き合うことは、次の世代により良い資産を引き継ぐための第一歩といえるでしょう。